離婚。
2002年11月20日夫と、離婚の話をし始めたのは、
もう結構前のことだ。
数年間、夫を誰よりも、何よりも、大切に想ってきた。
付き合って、同棲して、入籍して・・・。
夫には他にも沢山の女がいたし、
私はそれを公然と許していた。
私にも男はいたけれど、「他の男と何をしてようと構わない、
ただ、体の関係だけは持ってくれるな。」という
夫との約束だけは守り通してた。
だから、その事で「家族」としてのバランスは
崩れる事はなかった。
それが私達なりのスタンスであり、
夫婦生活だった。
「離婚したい。」と最初に言ったのは、私だ。
理由は色々ある。
ただし、夫の女性関係が許せなかった訳でもないし、
勿論、夫よりも素敵な男性が現れたからでもない。
ただ・・・。
孤独で、淋しかったんだ・・・。
小学校の時から、「家族愛」に飢えている自分を自覚し、
歪んだ親からの刷り込みを、絶対的なものだと逆らえず。
ただ、ただ、
私を認め、必要としてくれて、
「生きている」事を許してくれる何かが欲しかった。
私の歪んだ人格は、
私自身が生きる事さえ許せず、
それでも、それを内に秘めながら、
何とか普通に生きてきた。
人並みに、それなりに・・・。
結婚した事は、私の人生を180度変えた。
そして、離婚する事もまた、私の人生を大きく変えるだろう。
このまま、夫婦関係を続けることの方が、
簡単なのは分かってる。
私は何も失わず、それなりに生きていけるだろう。
夫を大切に想いながら、一緒に年を重ねて行けるだろう。
でも。
私は私を許してあげたいと思う。
自分自身で。
大切にしてあげたいと思う。
夫は。私と結婚する前にも、した後にも、こう言った。
「お前と結婚するのは、お前を好きだとか、愛してるとか、
そういうことじゃない。
そういう感情は、俺には分からない。
俺は、普通の人間じゃない。
考え方、感じ方、そういうのが普通の人と違う。
だから、本気で結婚なんてできないと思っていたし、
周りもそう言っていた。
だけど。
お前とはやっていけると思った。
お前は、弱い。 そこは嫌いだ。
だから、理解しあえる、とかではなく、
俺とやっていける人間だと思った。
こういう人間もいると、認めてくれる、という意味で。
他の女と結婚しても、いい未来は無かっただろう。
だから、結婚しようとは思わなかった。
でも、お前となら、離婚せずに、
長いスタンスで、長い目で見て、一緒にやっていけると思った。
だから、お前と結婚した。」
と。
でも、私が欲しかったのは、「家族」だ。
「やっていけるか、どうか。」ではなく。
「私が居ていい場所」であり、
「私が生きて行く事を許してくれる場所」であり、
「私を認めて、必要としてくれる人がいる場所」だったんだ。
・・・それを、夫には理解してもらえなかった。
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